子どもに「逃げ道」を準備してあげる必要性


中国人で日本でコンサルタントをやっている宋文洲さんが、子どもたちの自殺について2つのコラムを書いています。いじめが自殺につながる日本の『空気』 −かつて国が主導するいじめを受けた人間の持論(2006年11月2日)、逃げることは、決して負けではない(2006年11月9日)ともにNikkeiBusinessOnline。


ご本人も、70年代の文化大革命時代、子どもだったのに、家族が迫害を受けて、中国中を逃げまどう、ひどい思いをしたことも告白しています。そうした中で、精神論で「がんばれ」という日本の空気を批判しています。日本で言う「がんばれ」は前向きに「努力せよ」、というのではなく、後ろ向きに「我慢しろ」というメッセージだと断じています。逃げることは、積極的意義があり、弱い子どもに、その逃げ道を準備するのはすべての大人の責任、いじめで自殺する子どもに対し、悪いのは先生だけでも、いじめた子どもだけでもなく、逃げ道を与えられない私たちすべての大人だ、というのです。


昔、「オリンピックの競技で、けんかに一番役立つ競技は何か?」という話を、「けっこう昔はやんちゃしてけんかもした」という、誰か俳優かお笑いの人が、やっぱりラジオだったかな?で言ってました。答えはなんだと思います? レスリングでも、ボクシングでもありません。そのときの正解は、・・・「陸上100m」。100m走って差をつけられたら、もうそれ以上追ってこない、絶対これが一番、というのがすごく印象に残ってます。逃げるに如かず、です。うちでも、子どもに「がんばれ」と言わないようにしようと思って。まあ、私は精神論が嫌いでもあるけど、そもそも苦手で自分も粘り弱いので、「まあ、できればやったらいいけど」と言ってしまう方ですが。