いいですね、この会社=社員が「働きたくなる会社」

quelo42008-06-05



 100円ショップのダイソーを紹介する記事です。(「13:あなたを見ていると、働きたくなる」NBOnline 2008年5月30日 金曜日 降旗 学

 

 エネルギッシュで、サービス精神旺盛な社長だった。
 昼時になると、せっかく東京から来てくれたんだから広島でいちばん美味いラーメンを食ってもらわんといけん、と言って自らハンドルを握り、片道45分もかかるラーメン屋さんに案内する。若いんだからたんと食いなさい、と言って、カツ丼とラーメンの大盛りを勝手に注文しちゃうし。
 そして、美味かろ、美味かろ、と何度も訊く。そこは社長のお気に入りらしく、ラーメンは文句なしに美味しいのだが、本格的な尾道ラーメンは初めてだと応えたら、だったらわしのぶんもあげようと言って自分のカツ丼とラーメンを勝手に私の器に盛っちゃうし。

 午後3時になると、突然思い出したように、あんた、広島に来て、まだお好み焼きを食っとらんのだろう、いかんいかん、せっかく東京から来たんだから広島でいちばん美味いお好み焼きを食ってもらわんといけん、と言ってまたハンドルを握る。
 そこも社長のお気に入りらしく、お好み焼きは文句なしに美味しいのだが、若いんだからたんと食べなさいと言って勝手に私のぶんを二人前と焼きソバまで注文しちゃうし。美味かろう、じゃあわしのぶんもあげようと言ってくださるのはありがたいのだけど、お昼に社長さんのラーメンとカツ丼もいただいてお腹いっぱいなんですけど。
「あー、心配いらん心配いらん。若いんだからこのくらい食える。さ、たんと食べなさい。美味かろ、ここのお好み焼きはの、わしが広島でいちばん美味いと思うてるお好み焼きなんじゃ。ささ、ほれ。このソースがまた絶品での」


 よく働く、社員思いの社長さんです。苦労してここまで来たようです。

 大創産業の矢野社長もそうだ。自らが汗をかくから、部下も汗をかく。自らが働く歓びを知っているから、部下も働く歓びを知っている。
 この会社には、強制されたわけじゃないのに、午前7時半には出勤する社員が多い。その時刻、まさかと思って眠い目をこすりながら正門前に立っていると、続々と社員が出勤してくるのだ。始業時間ぎりぎりに飛び込んでくるような社員は皆無と言っていい。というか、1人もいなかった。
 何人かつかまえて理由を訊くと、ある社員は、始業時間まで家にいるのがもったいないと応えた。別の社員は、仕事が楽しいから早く会社に行きたいと応えた。ほんとですか、と訊き返す私を、彼らは不思議そうな顔で見るのだ。そして、皆が皆、同じことを口にするのである。社長を見ていると、働きたくなるんです――。
 矢野社長は、社員に生きがいややりがいを見出させていた。人の上に立つ人間とは、そういうものらしい。「デキルヤツノ条件」なんてコラムを読むより、矢野社長の汗をかく姿に思いをめぐらせたり、城山三郎の言葉を噛みしめたほうが、私たちは“リーダーとはどういった存在か”を知るいいきっかけになるのではないだろうか。と私などは思う。


ということで、もちろん私は、社長でも何でもないですが、自分の仕事ぶりを振り返り、ちょっと反省です。

 私はこれまでにも何度か書いてきた。他人を認めることのできない人間がデキるやつのわけがないと。ひいては、人の上に立てるわけがないのだ。人に興味を持てない人間も、やはり人の上に立つことはできない。
 特に、他人のアラ探しや批判がお好きな方、少しは謙虚になってみてはいかがでしょう。いくら能力があっても、人間的にどうかという人を引き上げる上司はいないと思いますよ、私。上司であれ、同僚であれ、皆の目にとまるのはいつだって“魅力的”な人なのですから。
 感情的になって噛みついてばかりの人が魅力的であるわけがないのです。とっくに出世をあきらめたか、出世の見込みがないことに気づいてしまった方は、誰が悪いとかお前が悪いと言い募るしかできないのかもしれませんが。
 でも、他人を妬んでばかりの生き方は見苦しいですよ。これは、ある特定の方々へのメッセージ。届かないかもしれませんが。


 「社長見ていると、働きたくなるんです!」って、いいなぁ。