マスコミも「政権交代」する必要・・・

quelo42009-09-10



 朝、じっくり新聞を読む暇もないし(起きるのが遅い、会社まで家から遠い・・・)、新聞の論調を批判するようなことはあまりできないんですが、民主党新政権に向けて(そもそも、まだ始まってもないのに)かまびすしい昨今、今日の「天声人語」はひどいなぁ、と思い・・・。

 犬猿の仲とはいうが、両者は桃太郎の家来を仲良く務めている。まして、本能ではなく利害で動く人間ともなれば、小異を捨てて大同につくのは茶飯事。それも上げ潮の時は話が早いようだ▼民主党がつくる政権は、社民党国民新党を加えた3党連立となることが決まった。在日米軍基地など、隔たりのある外交・安保分野は「小異」として玉虫色の合意文書に塗り込められた▼衆院議席を動物の目方に見立てれば、民主は308キロのクマ、社民は7キロのスピッツ、国民新は3キロのチワワとでもなろうか。例えに他意はないが、小型犬にも独自の鳴き声があり、クマの背で黙してはいられまい。節目でのほころびをどう取り繕うか、クマの頭脳と度量の見せどころだ▼ところで、気がかりは119キロの自民イノシシである。クマに倒されてから元気がなく、気を取り直して猛進しようにも方向が定まらない。首相指名では「若林正俊」と書くそうだが、当の元農水相が言う通り、その名に意味はない。白紙よりましという情けない選択となった▼二大政党制の是非はさておき、最大野党がしっかりしないと「二大」の効用さえ分からない。小紙の世論調査では、76%が「立ち直って」とイノシシを励ましている。せめて総裁選では、国民の優しさと我慢に応えてほしい▼勝ってまとまり、負ければもめる。政治の非情を映して秋が深まる中、内外の課題は待ってくれない。雇用や福祉の不安、新型インフル財政赤字、温暖化……。与野党が知恵を競って退治すべき「鬼」は多い。


 そもそも、朝日新聞には、人にけちつけるしか能がないのか、と思ってしまいます。
 連立だって、まだ始まったわけでもないのに、「玉虫色の合意文書に塗り込められた」ものだそうで、いかにも展望なし、のような酷評。未来にそれほど文句を言うのなら、自公連立の総括でもした方がもっと建設的なのでは? そもそもイラク戦争の時に、学会はもっと慎重論が内部にあったのではないか。それを小泉さんに押し切られた? もっと踏ん張っていれば、公明党の存在意義もあったのでは? そういう話の方が、次につながると思うんですけどね。繰り返しますが、まだ始まってもいないものを、ああでもない、こうでもないと批判するよりは。


 翻って、自民党だって、悲惨な状況からやっと一つのことをまとめて決めたところを、「その名に意味はない。白紙よりましという情けない選択となった」というのは、子どものケンカじゃない。じゃあ、何をすれば、朝日好みだったのか? さらに続けて、「二大政党制の是非はさておき」とは如何に? この文章、二大政党制が前提に書かれているものではないの? 「勝ってまとまり、負ければもめる」なんて、茶化しているだけなのか?


 気楽に、来る民主党政権の揚げ足をとり、惨敗の自民党冷や水を浴びせ続けるマスコミを見ていると、これまでの自民党担当記者が冷や飯食わされる腹いせに民主党を斬り、やっと日の目を見ることになった民主党担当記者が自民党をなじっていると思うのは考え過ぎか? 
 何でも反対野党が五五年体制には存在したが、何でも反対+官僚からの提灯記事マスコミに対し、「政権交代」してくれる対抗勢力は、果たして登場するや、否や。与野党が知恵を競って退治すべき『鬼』は多い」なんて気楽にいっているが、果たして朝日にどれだけの「知恵」と「提案力」があるのか? 高みの見物をしゃれ込むようでは、ジャーナリズムになりきれてない。