新聞のオピニオンの欄

先週は比較的毎日早く家に帰ったからでしょうか、夕刊をよく読みました。私の好きな三谷幸喜のコラム(毎水曜日、新撰組の話題が続いています)はさておくとして、火曜日10月5日号の朝日夕刊に、丸谷才一が「新聞と読者」というコラム(コラムタイトルは「袖のボタン」)を書いています。


「新聞は4種類の人々の協力によって作られる。€新聞社の社員、 文筆業者、¡広告関係者、¤読者である」。とのこと。この「作られる」は、実際の文字面が、この4者によって書かれている、ということを表しています。つまり、読者も「声」を書くことで、紙面を作成している、という意味です。


で、丸谷翁曰く、「わたしはかねがね、日本の新聞の読者投稿欄には自己身辺のことに材を取った感想文が多すぎると思っている。むしろ新聞のニュース、写真、論説、コラム、評論などに対する賛否の反応を寄せるのが本筋ではないか。読者の同感や反論、批判や激励は紙面をにぎやかにし、€ ¡にとって参考になり(もちろん¤にとっても)、さらには社会を活気づけるなど、いいことずくめのはずだ」


記事について反応がないと、新聞の人たちも「みんな、ほんまに読んでんのかいな?」と、クラゲだらけの海で海水浴しているようなのれんに腕押し的反応のなさに方向感が見つけづらくなるのではないでしょうか。