ブログのメディア特性

[渡辺聡・情報化社会の航海図]メディア産業座談会というエントリーで、情報のコモディティ化という問題を取り扱っています。


「でも、(何かを生み出しているのではなく)情報を紹介しているだけ、という面はありますよね」。CNETのこの連載もこの一言の範疇に入る。

さて、この言葉が概ね正しいとの仮定に立った場合、上記のBlog群はAddValueしているのだろうか、していないのだろうか。



情報がコモデティ化しているという過去何度も取り上げているテーマとこの設題は関連する。付加価値のポイントは何になるのかを問うているに等しい。

ブログが情報伝達にどのような役割を果たしているのか、という問題について考えているのです。

上記の問いに答えるには、メディアの仕組みを簡単に整理してみると分かりやすい。新聞にしてもラジオにしても、簡単にモデル化すると、1)一次情報、2)コメント批評、3)パッケージングの三つくらいに分けられる。・・・Blogが担っているのは主に2と場合によって3である。
となるわけですね。で、どこに価値があると見るか?

問いは「編集と批評にどの程度価値があると認められるか」という問いでもある。難しいことを考えすぎずに、読んで楽しい、もしくは役に立つという人がいて、かつ各Blogの存在により読み手の時間効率や漏れの防止が図られているのだとすれば、なんらかの価値提供をしていると言ってもよい。



それがいかほどのものか、あるいは課金が出来るのかという話は脇に置くと、価値提供をしていると考えてよいだろうと考えている。雑多なリストから、近しいものを抜き出すことの出来るサーチエンジンのランキングのアルゴリズムの提供価値とも似たものとなる。

つまり、1次情報を選りすぐって、批評付で、時にまとめて提供する、それによって読み手が集まるものが用意できれば十分な価値を創造できる、ということですね。この最後の「サーチエンジンのランキングのアルゴリズムの提供価値とも似たもの」という指摘が面白いと思いました。


メディアについて、ココロの問題や宗教と関連して、regocijoでもそれができると幸いです。