改憲派の自民党の人たちの話・・・

quelo42005-07-17



やや旧聞に属する話ですが、依然としてホットな話題でもありますので、書かせてもらいます。<写真は、おすすめDVD、映画 日本国憲法 [DVD]です。>


昨年の暮れくらいだったと思いますが、ジャーナリストの斎藤貴男さんが講演会で話していたことです。


慶応の小林節教授は有名な憲法改正論者なのですが、その彼が自民党を離れた、というのです。自民党憲法調査会のブレーンを果たしていたのを辞めてしまった、というような話だったと思います。
理由というのは、自民党の議員たちは、「みんな2世、3世で、江戸時代の封建領主のようにしか国民のいのちを考えていない、これにはついて行けない」ということでした。結局、野中広務のような戦中派が、実際の戦争とはこんなもんだ、と思って反戦を説くのと比べ、若い自民党の議員たちは、「誰か日本人が」血を流して国土を守る、ことを強制するつもりなのでしょう。自分自身や自分の家族は“特権階級”として安全なところに置いておいて、「やられたらやり返すんだ」なんて、威勢のいいこと言っちゃって、なんだと思います。


そういえば、本多勝一『貧困なる精神N集?石原慎太郎の人生』 あたりに書いていたと思いますが、ベトナム戦争の時、本多はサイゴンに駐在していたのですが、当時自民党衆議院議員だった石原が視察にやってきたものの、2,3時間しか滞在せずに這々の体で帰っていったそうです。弱いやつほどよく吠える、ってことば、ありましたよね。何であんなのに都民はだまされるんだろうなぁ!?)


国家が安定期に入って特権階級とそうでない層の分離が固定化されると、こうした問題がでるかなぁ、という感じ。


旧聞、と思っていましたが、件の小林先生は、引き続き自民党に対し、悲嘆を述べているようです。「改憲の急進派、慶応大小林教授が嘆く、自民党の低次元」、も参考になります。やはり、「こんな人たちに憲法をいじられてはかなわん」といったことが書かれています。


前にも書いたと思いますが、真の「平和ボケ」とは、戦争が起こったときにどれだけの血が流れ悲劇が生まれるかを、自分に結びつけて具体的に考える想像力の欠如、だと思います。権力者にとって、他人のいのちの何と軽いことか!