社内ブログは、おもろいでぇ!

quelo42005-07-21



7月2日のエントリーに書いた、江島健太郎さんが、自分の勤めるインフォテリアの中で、社内ブログを作る話の続きです。


【江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance】■社内ブログ導入記(2)では、右の図にあるように、メール>掲示板>ブログ、の順に緊急性が低くなっていく反面、情報の総量は多くなり公共性が高まる、というような図式です。だから、たばこ部屋のように、ブレーンストーミングができるような、情報共有の場を、たばこなしにもつためには、どうやら、ブログが最適のようです。


いくつかの要点について、何に気を付けたかが書かれています。例えば、僕が面白いと思ったのは、「クッキー認証ができること」というのが今回のブログシステム導入の時のクライテリアの1つだったという話。以下に、社内全員にハードル低く使ってもらえるかに、誠心誠意腐心している様子がよく分かる話です。

このとき、ベーシック認証を使っていると、そのメールを受け取った側では URL をクリックすると毎回ログインパネルに出くわし、ウルサくて不自然な印象を持ちます。「そんなの、ユーザ名・パスワードをブラウザに保存しておけば、クリック一回分の違いじゃん」という意見もあるでしょうが、たかがクリック1回、されどクリック1回。そこには、日々繰り返し使ってみるという形で体験してみなければ決して理解できないであろう、軽視できない精神的負荷がそこにはありました。とくに、大多数の人がメール中心の生活に慣れきっていて「ブログなんて、ケッ」と思っている初期はなおさらです。


たとえば、アマゾンにアクセスするたびに毎回ベーシック認証のパネルが出るなんてユーザビリティ的に考えられないと思いますが(アマゾンはトップページで「こんにちは、○○さん。」とやるために、同等のことをクッキー認証でやっているわけです)、つまりそういうことです。カーム・コンピューティング(「静かな」「目障りでない」をめざす設計思想)という言葉がありますが、ユーザーインターフェースを考える上ではこういう「クリック一回分の違い」を軽視しない姿勢は間違いなく重要度を増してきています。

「クッキー認証」ということがなんなのか、私は知りませんでしたが、「アマゾンで、ようこそ○○さん、って出てくる、あれね」と思えば、なるほど!です。そのURLにアクセスすると、パスワードの認証はブラウザがやっていて、すぐ入力画面に移れる、というのは、「たかがクリック1回、されどクリック1回」なわけですね。


さて、【江島健太郎 / Kenn's Clairvoyance】■社内ブログ導入記(3)の方になると、江島さんが、「今回『はてなグループ』を採用することで、以下のメリットを享受することができました」と説明しています。

1.「お試し」が簡単にできる
2.社外からでもアクセスできる
3.はてなアカウントによるクッキー認証が使える
4.ポータルページを簡単かつ自由にカスタマイズできる
5.更新情報をポータルページに表示するモジュールがある
6.「買う」より「借りる」の条件を満足する
7.有償サービスで完全プライベートに運用できる
8.将来性がありサービスが自動的にアップグレードされていく
9.安い
10.オーナーが自身のブログをセルフサービスで簡単にカスタマイズでき、感情移入しやすい

さて、この「はてな」を使うブログのおかげで、インフォテリアの内部情報は、はてなのサーバーにどんどんたまっていくわけですが、セキュリティは大丈夫なのか?という疑問が社内でもでたそうです。しかし、ここにも書いてありますが、メールだってよほど大企業でない限り、自前のメールサーバーなんて会社は数少ないでしょうし、それにしたって、

セキュリティ犯罪の8割は内部的な犯行である、というのは、暗にそういうことを言っているのです。「特別な関心」というハードル(コスト)と「データの汎用性」という商品性(リターン)がクロスしたところに、個人情報流出などの事件があるのです。

ということで、外のサーバーに会社の情報がたまるのは、それほど問題なさそうです。(他の、社内セキュリティ問題との比較、という意味で)


さて、うちの会社も、社内ブログをもとう!なんてアイデアがでて、実行できるほど、オープンコミュニケーションの文化を育てるには、一体全体どこから手を付ければよいのやら・・・(ただのぼやき!?)