隠すと成長しないの巻

quelo42005-10-23



以前から好きで何度かここでも取り上げている、日経ITProの「動かないコンピュータ」シリーズのコラムが、23日付でまた掲載されています。(記者の眼 2005年10月24日 隠蔽体質が動かないコンピュータ経験を生かさない(上)動かないコンピュータ・フォーラム(15))


実際にIT部門の人たち、売り手と書いてからの生の声で、38%は、動かなくてもそこから何も学ばない、というアンケート結果だということです。こんな声もあります。

システムに問題があるという事実そのものが隠蔽される。ひどい場合はそのシステムの存在自体がなかったことにされる。結果として,携わった関係者だけしか教訓を得ない。かつ成功の経験は派手に宣伝されるが失敗の経験は議事録にすら残らない。(ユーザー)

わが中小企業にあるいくつかのシステムも、どうもハードは買ったものの、動いてねぇんじゃねぇのか???というものが散見されます。でもそこは中小企業の悲しさ、買った担当者くらいしかその機械の意味が分かっていないので、当初の目的が達せられているのかどうか、果たして投資した額に見合った成果が出ているのかどうか、分からないわけですねぇ〜、で、うやむやになるんですねぇ〜。つまり、上の人の通り、「システムに問題があるという事実そのものが隠蔽される」わけであります。あ〜、悲しい佐賀、じゃない、性なのね。


このコラムで紹介されている、畑村洋太郎 工学院大学教授が統括を務める「失敗知識データベース」は圧倒的に面白い! すでにマスコミなどで、畑村先生の著書『失敗学のすすめ』などは有名ですが、「失敗」もちゃんと研究すれば、繰り返さなくなります。このdbにある失敗例は死亡事故が多いので、笑っちゃられないものばかり。だからこそ、隠さず、真剣に、オープンにして、みんなで知恵出し合って、打開していかなければならない、繰り返さないようにしなければならないんですね。


あ〜、それにしてもうちの動かないシステム、窓から投げ捨てたいところです。(不法投棄で、それも罪か・・・)