メディアが検察を動かすとき

quelo42007-03-30



日興コーディアルについて、2000億だか3000億だかの粉飾が騒がれているのに、金融庁も証券取引委員会も検察もまったく動かず、挙げ句の果てに東証は上場維持して、50億程度の粉飾で上場廃止実刑判決を受けたライブドアと比べて余りにも異常な対応、と、各所からの批判が続いています。理由は政治的圧力だろう、というのがもっぱらなわけですが。


同じ事件を批判した田原総一朗のコラムに、過去、リクルート事件のときにメディアが検察を動かした例が書かれています。田原総一朗の政財界「ここだけの話」 「闇に逃げる日興コーディアル 徹底追及の手を緩めるな!」(NikkeiBP 2007年3月29日)

 はじまりは“国会の爆弾男”との異名を持つ社会党(当時)の楢崎弥之助代議士がリクルート本社へ怒鳴り込んだことだった。楢崎氏はリクルートが自社の情報雑誌などを宣伝紹介する営業パンフレットを取り来たという口実で無理やり竹原総務部長に会った。実はこのとき楢崎代議士は、証拠らしい証拠は何一つ持っていなかった。
 しかし、リクルート・コスモスの松原弘社長室長(当時)がこの楢崎代議士に500万円の金を渡そうとした。この渡す瞬間を日本テレビが楢崎代議士と示し合わせて現場をVTRで撮影し、なんとこれを放映してしまった。未公開株ではなく、現金の譲渡の瞬間がオン・エアされたことではじめて検察が動いた。つまり、マスコミが懸命に報道したことによって検察が動いたのだ。

マスコミも、もちろんいろいろ癒着してるわけですが、こういう役割を果たす人もいるんですよね。