『怖くないシングルの老後』とはいうものの、それなりに老後は怖く・・・


 まだ私は「中年」くらいですが、仕事柄、死に関わることも多く、老い先のことを考えがち。まあ、心配症の性格のせいも多分にありそうですが。


 ということでこの一冊、

恐くないシングルの老後 (朝日新書51)

恐くないシングルの老後 (朝日新書51)

 20年前に『非婚時代』を書いた吉廣紀代子の作品で、「50歳から78歳までの女性30人のインタビューをもとに、中高年シングル女性の実像に迫ったもの」だそうです。「ずっと、ひとり〜『恐くないシングルの老後』吉廣紀代子著(評:澁川祐子)朝日新書、740円(税抜き) NikkeiBusiness日刊新書レビュー2007年8月7日 火曜日」


 上の日経の書評によると、 著者は、冒頭で「加齢のリスクは経済、健康、人間関係と言われている。収入が減り、健康を損ない、仕事から引退することで交友関係も先細りするからだろう。しかし、人間関係は新たな出会いを求め、拡充することも努力次第だ。」と書いているそう。人間関係は年取っても何とか広げていくよう努めていくのは個人の気持ちのもちようだけれど、既婚、非婚にかかわらず、経済と健康だけはいかんともしがたい。どんな人間でも、結局のところ最後は一人、に違いない。そう思うと、書評の最後の言葉は「なるほど」であります。

 いまは一人でないとしても、いつか一人になるかもしれない。そのときに、どう人生の終盤を生きていくか。シングルの老後は“恐くない”かどうかは別として、何を考え、備えておけばいいのか、現実的なヒントが本書にはある。10年後、20年後の自分を見つめ直す、いいきっかけになる一冊だ。