さすが!よしもと!!

quelo42008-02-07



 吉本興業執行役員権利開発統括本部長兼よしもとファンダンゴ代表取締役社長である中井秀範氏が、吉本のコンテンツのネットでの配信について、テレビとの関連で話しています。「見て欲しい」の本質忘れるな--吉本が語るネット時代の権利者像 高瀬徹朗、島田昇(編集部)c|net 2008/02/06 08:00 」

 社名にある「興業」が示すとおり、吉本興業はお客様に御代をいただいて芸を提供する、いわばBtoCのビジネスモデルが創業以来の根本にあります。
 一方、地上波テレビ放送が国民のエンターテインメントとして定着するにあたり、その影響力や収支モデルは劇場運営のそれとは比べ物にならない規模であることに気がつきました。結果、弊社としても積極的に活用するようになり、出演者を放送局にお貸ししてその対価をいただく、というスタイルで長年運営してきたわけです。
 高度なビジネスモデルが構築された地上波テレビにおいても、創業以来の精神を忘れたわけではありません。放送事業者から得られるギャランティは、広告会社、広告主を経ているとはいえ元々はコンシューマーが負担しているものであり、テレビを通じて芸を提供させていただく。これもひとつのBtoCモデルであると考えてきました。
 ところが、通信インフラとテクノロジの発展によって、わざわざ人の手を借りずとも、直接お客様に芸を届けることができるようになってきました。そこで、従来の劇場展開同様のダイレクトマーケティングサービスに乗り出したわけです。
 中間流通を飛ばすことで余計な手数料をお支払いいだだかなくなったこともさることながら、著作権・肖像権を自由自在に操れるようになったことが大きいのです。地上波番組の場合、いくら弊社所属の芸人が出演していたとしても100%自由に権利を持つわけではありません。いわば「製造直販」が可能になったことで、ようやく自分たちのコンテンツを持てつようになりました。


 かなりテレビに気を遣いながら、慎重な話しぶりですが、要は、ネットで芸をお客様に直接届けるぞ、お代は後で考えます、という腹の据わった姿勢が見えます。売れるコンテンツさえもっていれば、後は、利用者のできるだけいいように、それをまず考えて作戦を計画決定していけばいい、と、やはり目から鱗です。