神とは、神の存在とは?

quelo42008-07-01



太田道子さんのことを検索中に、Karposさんのブログに行き当たる。これ、いいですねえ。

問題は、人間の作り出す諸々の社会の制度や価値を最終的権威とするのか、それとも自分の内面により確かな世界がもてるか。自分の内面に一つの精神世界をもち、人間は時と所を超越して考えたり感じたりできるということを自分で体験した上で、その全てを一つの名前で呼ぶとしたらどうなるかと考えてみる。人間の限界に突き当たったこともなく、人間の内面の世界に対して或る問題を設定したこともないまま、神とは何だろう、と言ってみても答えは出ない。地に平和『聖書と現代社会−太田道子と佐藤研を囲んで』p.70−71


 確かに、「神」がいるって信じているの?と、聞かれることがあります。この質問に、大変違和感があるものの、どうその違和感を説明したらいいか、なかなかピンと来ないのですが、「神の存在を信じる」という設定自体が、上の「人間の作り出す諸々の社会の制度や価値を最終的権威とする」ことかなあ、と。だから、信じるか、信じないかを、人が決めようとする態度になるわけですよね。その姿勢自体が違和感、かなぁ。


 仏教でも、キリスト教でも、イスラムでも、信仰者は信じるか信じないかではなく、人間の有限なるもの、“ファイナイ・ヒューマンビーイング”を実感し、人間を越える何者かを尊重、畏敬するのかなあ、と思いますね。太田様、さすが、言い得て妙です。