オーマイニュースもやばいんじゃん!!

quelo42009-07-23



 ネット市民メディアの雄、韓国のオーマイニュースも過去3年赤字だとか。(「韓国オーマイニュース、経営難 新しいビジネスモデルを模索」BusinessWeek)
 結局、不安定、未成熟なネット広告収入に大きく依存していては、安定経営からはほど遠いということ。ネット上で、購読料収入で生きている人はまだ一人もいないようで。
 この地球上に、まだネットニュースの成功したビジネスモデルは、ある日、記者が1人もいなくなって、ニュースが「無くなる」まで、見つからないのかも。

 2000年代初め、韓国のオーマイニュース(本社:ソウル)は、インターネットを使った画期的な報道形態の代表的存在だった。

 「市民ジャーナリズム」のオンラインメディアの草分けのとして、2002年の韓国大統領選挙では、盧武鉉ノ・ムヒョン)氏の大統領当選に大きく貢献し、一大センセーションを巻き起こした(BusinessWeek.comの記事を参照:2006年5月4日「Ohmynews: Voices From the Street」)。盧候補が選挙投票で劣勢だという市民記者の記事を受け、若くてリベラルなオーマイニュースの多くの読者が、友人に片っ端からメールを送り、盧氏への投票を呼びかけた。そして、盧氏が僅差で勝利したのだ。

 それから7年、オーマイニュースは今でも1日数百万のページビューを誇っているものの、そのビジネスモデルは行き詰まっているようだ。創業者の呉連鎬(オ・ヨンホ)CEO(最高経営責任者)によると、同社は3年連続で赤字を計上しており、2009年上半期の損益も40万ドル(約3800万円)の赤字だという。呉CEOは、「我々はこれまで、壮大な実験に取り組んできた。だが今後は、持続可能なビジネスモデルを確立しなければならない」と語る。

 7月8日、呉CEOは自社サイトに掲載した書簡の中で、「ニュースメディア会社が健全な経営を続けるには、収益の少なくとも半分をコンテンツ販売や購読料収入で確保する必要がある」と述べ、読者に対しオーマイニュース存続のための資金援助を呼びかけた。同社幹部によると、昨年は54万ドル(約 5100万円)の損失を計上したが、売上高470万ドル(約4億4000万円)のうち75%が広告収入だったという。


有料購読者の確保は至難の業

 オーマイニュースが目指すのは、月額8ドル(約750円)の購読料を支払う10万人規模の有料会員の確保だ。同サイトの記事は引き続き無料公開されるが、既に約3000人が有料会員として登録していると呉CEOは自信を見せる。新規の有料会員3000人のほかにも、1000人が以前から紙媒体のオーマイニュースの週末版を月額8ドルで購読している。

 観測筋は、10万人の有料購読者を確保するのは至難の業だと見ている。韓国・延世(ヨンセ)大学言論広報大学院(ソウル)の尹永哲(ユン・ヨンチョル)学院長は、「無料で閲覧できるオンラインコンテンツに対し、人々が自主的に料金を支払うと期待するのは非現実的だ。韓国でソーシャルワーカーが社会活動のために寄付金を集めようとして失敗した例は、枚挙にいとまがない。オーマイニュースだけ例外的に善意の資金が集まるとは思えない」と語る。