紙上コンテンツをネットに載せたときのプライシング問題

quelo42009-07-27



 iPhoneのシステムが3.0になったおかけで、アプリごとの課金が可能になり、iPhone上で読書できるようになる可能性が宣伝されていましたが、実状は、ほぼ動いてないようです。(「出版もガラパゴス化?」 2009/07/24 14:29、hisaki )

 iPhone OSが3.0でアプリ内課金が可能になり、一足早く「Kindle for iPhone」で大々的な電子出版の始まっていた米国に続いて日本でもいよいよ電子出版が動き出すかと思っていたのだが、”理◎書店” など日本で登場したものの評判は散々なようだ。
 批判だらけのユーザーレビューでは、「書店ではなく貸本屋ではないか」とか「紙の書籍と同等価格では納得できない」などなど批判の嵐。
 やはり電子書籍の価格は、印刷コストやデリバリーコスト、在庫コストがかからないのだから紙の出版物より安くないと顧客の納得は得られないだろう。閲覧期間があるなどは何をか言わんやだ。


 出版社は、何と競争しているのか敵が見えていないのだろう。電子出版を驚異と見なし紙の出版を守るために電子出版に制限をかけているなら愚かなことだ。
 出版業の本当の敵は「読む行為」の時間を奪う「他の暇つぶし」だ。
通勤通学の一定の時間を、「他の暇つぶし」と奪い合っていることに気がつくべきだ。
今や、通勤時間の暇つぶしは、メールやWeb閲覧やゲームやワンセグTVや新聞や雑誌が奪い合っているのだ。


 「無料にして広告収入」のビジネスモデルが各所で敗退していく中で、Appleのおかげで、せっかくの「課金システム」が動き始めているのに、それをさらに制限かけて売れにくくしている愚、あきまへんなぁ、見えてないなぁ。いっそのこと『1Q84』をiPhoneで読ませたら、爆発的にこのシステム、ダウンロードされるのになぁ・・・