夜回り先生、今日もいい話されてます。



自分の子どものことを考えると、夜回り先生の話は耳が痛いことばかりです。水谷氏、ガンに冒されていておそらく残りの命はあまり長くないらしいんですね。だからこそか、いまの彼の話は鬼気迫るものがあります。


ちょっと反則ですが、毎日新聞の5/28の記事を以下全文引用させていただきます。

講演:
夜回り先生水谷修さん、大人たちに警告−−福井で講演 /福井
 ◇「決してしからず、待つこと」子どもたちを追いこんだのは社会−−僧侶や主婦ら聴き入る


 「子どもたちを決してしからないで」。悩める中学生、高校生に代わって夜回り先生は、心から訴えた。高校生らの非行問題に真正面から取り組み、夜の繁華街での指導を続けた横浜市の元夜間高校教諭、水谷修さん(49)。27日、福井市日之出4の妙長寺檀信徒会館で開かれた講演会には、僧侶や主婦ら270人が詰めかけ、言葉にじっと耳を傾けた。


 教員生活のほとんどの時期、生徒指導を担当。シンナーや覚せい剤などの薬物依存の中高生2700人以上とかかわってきたという水谷さん。中学3年の少女は夜遊びの世界に足を踏み入れ、わずか3カ月のシンナー吸引と覚せい剤を5回打っただけで、脳は8%も溶け出していた。暴走族の男たちから集団暴行を受け、売春も強要させられ「私はぞうきんだから」と自暴自棄になった少女は、エイズウイルスに感染。水谷さんに「私のことを話して。同じような子を救えたら、私も生きてきた意味があった」と言い残して息絶えた。

というのが、夜回り先生のだいたいの紹介ですね。今回の話は以下の重点だったようです。自己肯定感がないんですよね。ないように仕向けられている。そういう社会を私たち一人ひとりが構成している。

 「病みゆく子どもたち」と題して話す水谷さんは、少女のような子を救うための子育てや教育の根本を「決してしからず、待つことだと思う」と説いた。学校でも、家庭でもしかられ、行き場を失った子どもは「元気の良い子は大人たちにやられた同じことを、いじめとして友だちにやる。昼の世界に背を向ける。心優しい子は『私が悪いから』と自分を責めて、責め尽くしてリストカットなどに走る」という。


 水谷さんは「どの赤ちゃんが『人を傷つけてやる』『死んでやる』と思って生まれてきますか。子どもたちを追いこんだのは、われわれが築いた社会だ」と、大人たちに警告した。【佐藤孝治】


毎日新聞 2005年5月28日

どうすればいいんだろう!と思ってしまいますが、まず、こうして、私たち大人が子どもたちを追い込んでいるんだ、という確信があれば、そこから少しずつ態度を変えていくことができると信じます。それを水谷氏は何が何でも言い残していきたい、一人でも多くの大人に、と思ってられるんだと思います。