はてな社長の話!今日はコミュニケーション

quelo42005-07-25



先日から、c|netではてな社長の近藤淳也氏のブログが始まっています。今日はコミュニケーションの極意、といえる話。([近藤淳也の新ネットコミュニティ論]情報共有 - 「自分のこと」を「あなたと私のこと」に変える方法、July 23, 2005 05:41 PM) なかなかシャープで、かつ分かりやすい話です。よくできる人なのだろうと思い、毎回読んでいます。


「本当は話しておいた方が良い内容を、恋人や家族にも詳しく話したがらない人が、他の社員や自社製品のユーザー、社会と積極的に対話を行い、情報を公開していくことができるかというと、そういう切り分けはやはりなかなか難しいのではないかと思います」ということで、次のような例を挙げています。

例えば恋人との待ち合わせに15分遅れた場合の会話を考えて見ましょう。

A「悪い、遅れちゃった」
B「ちょっと、遅いじゃないの。なんで15分も遅れるのよ」
A「ごめんごめん。」
B「なんで遅れたのか説明してよ」
A「悪かったよ。ごめんって謝ってるじゃないか!」
B「遅れておいてその態度はなによ…」

例えばこんな感じで喧嘩が始まってしまったとします。さて、いったいどういう会話が良かったのでしょうか。
こういう時には、できれば、

B「ちょっと、遅いじゃないの。なんで15分も遅れるのよ」
A「ごめん。駅に着いたときに財布を忘れたことに気づいて家に一度戻ったんだ。忘れ物をした僕が悪かった」
B「まったくドジねぇ」
くらいで終われたら良いな、と思います。よく考えてみると、「なぜ遅れたのか」というWhy?の質問に対して、「ごめんごめん」では説明になっていません。その間に本来必要であるはずの対話が2、3抜けてしまっている感じがします。こうやって相手が納得できるように説明ができると理想的だと思います。

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また、最初の財布を忘れた例にしても、

B「財布はいつもかばんに入れるとかしておいたら?」

みたいな意見を受ける可能性があります。
こうした意見が出るのは、Aさんが遅れた理由を話したことによって、「Aさん個人の問題」が、「AさんとBさんの問題」に変化したからです。


「なぜ遅れたか」という情報を共有したことで、個人の問題が二人の問題へと変化したのです。これは、2人だけでなく、3人、4人と人が増えても同じです。
こうして見ると、情報共有とは、「自分のこと」を「多くの人のこと」に変える方法である事に気づきます。

ちょっと長い引用ですが、これに続いて、実際のビジネスの場でも同じような例があることを示しています。情報を共有して「自分のこと」を「自分たちのこと」に変換することで、解決に向かうことがよく示されています。隠そうとしたり、嘘をつこうとすることの、心理的作用についても、自分のそうした動機づけを自覚的にとらえ直すことができれば、確かにコミュケーションスキルを上げることはできるなぁ、と思いました。


一方で、この結論が、

問題に関する情報を嘘をつかずに誠実に伝え、その結果想定される批判やトラブルについては自分の責任の上で処理をすることを受け入れる、そういうことがいつもできるようになりたいものです。


社内では各社員が常にこうしたコミュニケーションを、必要以上に感情的になったりせずに行えるように、少しずつ心がけていければと思っています。

となっているのですが、ここになると、はてなのように少数精鋭の組織は、こうしたコミュニケーションを実現するのにそれほど困難でないにしても、大きな組織や、モティベーションがあがらない組織では、どうすればこの域に達するのか、ちょっと考えてしまいました。コミュニケーションがどうあるべきか、は分かるのですが、どうやればその域までスキルを高められるのか、道のりは険しそうです。


「隠そう」「嘘をつこう」としてその場を切り抜けようとする、情報の出し手の心理もさることながら、それを受け取る上司なり、同僚なりが、その情報を「自分たちのものにしよう」とするかどうかは、もう一つのハードルです。聞かない上司、をもっているときも、なかなかこれが困難になるなぁ。