地雷に花を咲かせましょう!

quelo42005-12-15



村上龍のJMMにでている、デンマークに住んでいる高田ケラー有子さんのレポートで、デンマークの学校のやり方(例えば、週に一回「森の日」がある!!)など、日本の制度の中で窮々としている大人たちと、させられている子どもたちには、「あちらの方がまともかも!」と思わされる話ですが。ちょっと日本の文科省も考えた方がいいんじゃないの的、いいお話ですが、今回はやっぱり北欧らしい、独特の平和への取り組み。


やはりネット上で読めないので、全文引用しますが・・・

 話が少々ずれますが、先頃、デンマークの小さな企業が、どこに埋まっているかわからない地雷を探すための新しい技術開発に成功しました。雑草の種をまき、もし地雷がある場所ならその草は赤くなり、地雷の無い場所では通常の緑に育つ、という遺伝子組み換えの技術です。遺伝子組み換えの是非が議論される中でも、こうした開発は国際貢献につながります。子どもが誤って足や命を失うことも防ぐことができます。このニュースを聞いた時、数年前、デンマークの青年軍人が地雷撤去中に足を無くしてしまったニュースを思い出しました。それがきっかけであるかどうか定かではありませんが、こうした開発の基本的な思想に、単なる技術革新を誇る意識ではなく、どうにかして助けたいとか、大切な人を失いたくないという気持ちが感じられ、しかもクリーンな方法で、デンマークらしい開発だなあと思いました。この雑草、世界中どこでも繁殖できる生命力を持ち、また種をつけないので、一度植えて地雷の有無さえ確認できれば、そのあと繁殖し続けて困るということもないそうです。


 日本も、経済支援だけでなく世界中に多くの科学技術貢献をしていると思いますが、そうした情報ももっと日常的に知りたいですし、誇りに思いたいものです。日本の若者にも、日本文化を再認識してもらう機会が増えることを願いつつ、日本人は文化意識が高いわねえ、と言われる日が来ることを祈って、微力でも在留邦人のひとりとして文化活動にも関わって行きたいと思うところです。


2005年12月14日発行、JMM [Japan Mail Media] No.353 Extra-Edition2
『平らな国デンマーク/子育ての現場から』 第34回
「真冬の盆踊り」高田ケラー有子:造形作家 デンマーク北シェーランド在住

何だか日本はちから技で、地雷の上をローラー走らせてバコンバコン爆発させるような機械を見たことありますが、さすが北欧!雑草はやしていろ変えて知らせる、なんて、よ〜そんなこと考えつくわ、です。きっと、絶対、何かペースが違うんですねぇ、あっちとこっちじゃぁ。私などは完全にせっかちですから、こっちの人間でして、でも同じ「科学技術」を標榜しつつ、かなりコンセプトの違うアプローチを生み出せるもんなんですねぇ。やっぱり、小学校の教育大事なんだなぁ、きっと。