いろんなこと言われた一年

quelo42005-12-28



記者になって2年ほどですが、前の職種に比べて、ありとあらゆる人たちが、好き勝手なこと言ってくる職業だなぁ、と思います。金融の頃など、やってることが複雑なので、端から見てると何やってるかさっぱり分からないんでしょうねぇ、誰からも何も言われませんでしたが、制作物が形になって、しかも定期的にじゃんじゃんでる場合、見てる人がいろいろ言いたくなるのもよく分かりいます。しょ〜がないなぁ、と思うようにしていますが、まだ慣れないなぁ、というところです。


ところで、村上龍によると二宮尊徳の言葉で「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」というのがあるそうです。我らは少人数でやっている零細業界紙ですので、「だいたい真のジャーナリズムは・・・」とけんかをふっかけられても、「まぁ、言うのは簡単だけど・・・」と思うこと多々あります。
そういえば、粟屋 剛『人体部品ビジネス?「臓器」商品化時代の現実』講談社選書メチエの序文(あとがきだったかも?)にも、この『人体部品ビジネス』という、ちょっとエキセントリックなタイトルを編集者が付けたことを受け、「臓器だけじゃなく、本も『商品』だということに気づかされました」と、ユーモアで書いてましたね。伝えるためには読んでもらわないことには、まず手にとってもらわないことには始まらない、と、それがメディアを語るんなら第一歩じゃないかと、わずか1,2年の経験ですが、そう思っています。


内容向上は大事なので開き直っちゃいけないんですが、雑誌だって新聞だってまず第一に売り物に違いないのでありまして、理念だけでは何も改善しない。いいなぁ、と思って、この言葉。
ねっ、ねっ、黙って聞いてることも多いですが、ほんとに私が言いたいのは、「そんなの、寝言!」ってことなんですよ、みなさん。