wikiという思想とその「知」の世界

quelo42006-01-24



ちょうど1年ほど前のエントリー(2004-12-14)でも書いたのですが、wikinewsは、その「出来事」の身近にいる人たちが、わぁ〜っと書き込んでいくことで、より「真実」をリアルに描き出そうという試みで、basistaの私にとっては非常に興味深い。多分この方法によって、公式と非公式、権威と一般、といった区別をぐっとあやふやにしていくことと思います。ジャーナリスト、と呼ばれている人たちは、違う次元で自分を高めていないと(または、幅を広げていないと)、記者票だけをぶら下げている偉そうな人、で終わってしまう危険があるかも。

■wiki--集団による編集が変える報道のあり方(文:Daniel Terdiman (News.com)翻訳校正:坂和敏(編集部)2006/01/06 09:00)


主流メディアへの不信感が高まっている現在、wikiの人気と広がりは特に重要な意味を持っている。さまざまな意味で、wikiは情報化時代の原則--「一般市民に意見を述べる機会を提供する」という民主化の原則を象徴する存在だ。

このc|netのエントリーは、昨年のハリケーン「カトリーヌ」の時や、ロンドンでのテロ事件の時に、この誰でもが書き込めて編集できる、wikinewsが最も早く、詳細な情報を提供していったかが説明されています。実際、既成メディアは急にそんなところに入っていけないし、情報提供者の幅から行って、そういう「私的」情報を無視するよりも、いかに取り込んでいくか、強調するかが、ほんとに必要な情報を提供していくことになると思います。


wikipediaについては、信用できない、といった批判は相変わらずあるようですが、淘汰の中で、情報は洗練されているようです。ちなみに、wikiの由来は・・・

wikiはウェブページの集合体であり、ユーザーは電子掲示板と同じように、wikiにコンテンツを投稿することができるが、その内容は誰でも(通常は無制限に)編集することができる。一説によれば、wikiは「what I know is(私が知っているのは・・・)」の頭文字を取ったもので、知識の貢献、蓄積、交換などを示している。1995年3月25日に作成された最初のwikiを、特別に「Wiki」(先頭が大文字のWiki)またはWikiWikiWebと呼ぶ。wikiという名前は、「早い」「高速」「急ぐ」などを意味するハワイ語wikiに由来している。 --出典:Wikipedia

ま、私たち、これでメシ食っている人間は、クビを洗って待ってな、と言われているようなところでしょうか。基本は「参加型」だなぁ、と改めて思います。