「アイデア」より、「実行力」

quelo42006-03-17



前の会社時代、とっても実感として思っていたんですが、いいアイデアというのはけっこう出てくるもので、でも、そのアイデア実現に向けて上司たちを説得し、支援を取り付け、さまざまな部署との調整を重ね、客筋やら同業他社などの動向も見て・・・ここまで行き着くのはなかなか困難だった経験が多々あります。まあ、だいたいの社会人は同じ経験を毎日毎年やっているとは思いますが。このことが、「日経情報ストラテジー」で取り上げられています。●「会社再建の戦略の正しさを決めるのは、自信を持てる戦術の存在と情熱の強さ」井上 健太郎(日経情報ストラテジー編集委員)日経情報ストラテジー・メール: 2006/03/15

 日経情報ストラテジー5月号の記事『改革の軌跡』でケンウッドの経営再建を取材した。東芝リップルウッドを経て、2002年に新社長に就任した河原春郎氏と、社員を取材しながら、部下を動かせるリーダー像、そして戦略とは何かを考えていた。


 かつて記者は、特定業界の市場動向を報道する雑誌に所属して「○○社が××戦略を打ち出す」といった記事をたくさん書いていたことがある。しかし、その戦略が結果を出せるかどうかは、ライバルとの競合状況や市場環境に戦略がマッチしているかどうかといったものとは、まったく別な次元で左右されるのではないかという疑問をかねがね抱いていた。戦略の選択の失敗というよりも、実行力不全で尻すぼみになったり中途半端な状態で消散する戦略のほうが、現実にははるかに多い気がしたからだ。


 つまり、本当に大事なのは、リーダーが戦略の実行策として、どう具体的な戦術を持ち、かつ、どれだけ確信と情熱を持って組織を動かせるかにかかっているのではないか──と思っている。そしてケンウッドの事例を取材して、改めてそう感じた。河原社長が債務超過に陥っていたケンウッドの再建に成功したのは、戦略の判断力というよりも、同社になかった新しい戦術と施策を持ち込んだことにあると思うからだ。

実行力の為には、ともかく粘り腰のような気がしますね。あきらめない、絶対にできることを信じる、といった、まあ、言い古されていることではありますが、ほんとにそれがいいことだと思えば、実現を限りなく信じることしか持久力を維持することはできないでしょうね。
何を若造のようなことを言っている、と思われるでしょうが、上のように大企業の経営全般に関わるような根本決断ですら、やっぱり「実行力不全で尻すぼみ」するんだなぁ、と思うと、小さなことから、焦らず、でもあきらめない態度は大事やなぁ、と改めて思うのでありました。