停電の朝日写真、これギリギリアウトじゃん！？

新聞・雑誌のために写真を撮る時、どこまでがモラルでゆるされるのか、迷うケースがままあります。で、こちらが8月14日「朝日」夕刊3版の15面に載っていた、停電騒ぎで痛い目見てしまった方の写真です。（小さくてよく見えないでしょうが、中央女性が、おそらく電車に乗ろうと改札まで来て、電車が止まっている話を聞いた瞬間、「え”〜」っと、相当歪んだ、イタイ顔してます。

私が見るに、これはギリアウトなんじゃないか、と思わず感じたので、上げたのですが・・・。
駅員さんから状況説明を聞いて、まさにその瞬間「え”〜」の顔をした彼女に、掲載のOKをとっている可能性はあります。でも、これ本人が見たらやっぱ、ちょっと怒るか、がっかりするんじゃないかなぁ、という写真。僕だったら載せないなぁ、のグレーゾーンであります。
カメラクルーとしては、まさにこの瞬間をとりたいわけですけどね。ほんとにまったく参ったなぁ！！！の瞬間ですから。しかし、これが公表できるかどうか、微妙なモラルの問題になります。

神戸の地震の時、アメリカにいたのですが、タイムかニューズウィークで、がれきの前で号泣している女性が表紙を飾ったのですが、それを見て、この人、こんな姿載せられたくなかっただろうなぁ、と思ったのが印象に残っています。多分そういう時は許可なんて取らないと思われ、カメラクルーのやり方次第ではあります。
私にとって、ちょっと考えさせられる写真、であるわけです。